バイトを終え、拓也は直子と一緒に店を出た。コンビニでビールを買い、近くの小さな公園に向かう。公園内はひっそりしていて、人影はまったくない。
「あー、お金ないなー。土曜日のデートどうしよう」
ビールを飲みながら、直子が言った。おしゃれで社交的なのが影響してか、いつも金欠気味だった。モテるので男におごってもらえることが多いらしいが、それでも足りないらしい。
「いいなー、拓也は親が金持ちで。バイトだって社会勉強だもんね」
「まあな」
「ねー、お金貸して」
「やだよ」
「ケチ」
「べつにケチじゃないよ。いつものようにアレしてくれたら、5,000円払ってもいいけど」
直子は「もぉ」と言って口をとがらせたが、「しょうがないなー」とつぶやいて拓也のベルトを外し始めた。拓也は顔をにやけさせ、直子の髪をなでる。ジッパーが鳴り、トランクスを下ろす音がする。
「バイトで汗かいたから、くさいかも」
「べつにいいよ、そういう臭いもきらいじゃないから」
ふにゃふにゃのペニスを、直子はすくい上げるように口にいれる。あたたかい口内粘膜に包まれ、くすぐったさにも似た気持ちよさが拓也の体内を駆け巡る。
「あー、いいっ」
喚起の声をもらしながら、拓也は直子の髪を強く撫でてぐしゃぐしゃにする。乱れた髪からは、甘い香りが漂ってくる。
「はぁ…」
目をつむり、拓也は喘ぐ。ペニスはすでに硬直し、それ以上ない大きさにまで膨張していた。直子の唇との摩擦により、プチュップチュッという卑猥な音がする。
「んぐっんぐっ」
声にならない声を発しながら、直子は加速していく。顔を上下に揺らす速度が激しくなり、それに伴って拓也の快感は大きくなっていく。
「だめだっ、でるっ」
拓也は射精を予告すると、ラストスパートとばかりに直子は顔を激しく振った。たまらず、拓也は口内に発射した。放出される精子をすべて受け止め、直子はそれを飲み込んだ。
「おいしい?」
「なわけないでしょ」
直子はバッグからティッシュを取り出し、口をぬぐった。その様子を眺めて、拓也はにやにやと頬を緩ませる。